誰かのために みんなのために

 昨日、校長講話を行いました。

 最初に、4月に3年生行った全国学力学習状況調査の中の質問

「人の役に立ちたいと思いますか」

「困っている人を進んで助けたいと思いますか」

について取り上げました。

 この質問に対して、「そう思う」「どちらかというそう思う」

と肯定的に回答した3年生が100%であったことを紹介し、

とてもうれしく感じたと伝えました。

 続いて、2018年に行方不明の2歳児を発見したことがきっかけで、

その後スーパーボランティアと呼ばれるようになった尾畠春男さんに

ついて経歴やご本人の言葉を紹介しました。

 尾畠さんは、小学生の時に母親と死別し、その後奉公に出され、学校にも

ほとんど通えなかったそうです。

 65歳で本格的にボランティアを始め東日本大震災では500日間も

活動するなど、数え切れないほどのボランティア活動を続けてられてきました。

 尾畠さんは、こんなことを話されています。

 「困っている人に手を差し伸べさせてもらいたい、ただそれだけです。」

 「ありがとうってニコッと笑ってくれる。その笑顔が、私には何よりの宝です。」

 「今まで自分の人生で、私は途中で投げ出したことは一回もないです。まずは行動に移します。」

 「78歳になるけど、お袋に思い切り抱き締めてもらいたいです。」

 

 最後に、文化祭まで後2週間あまり、尾畠さんのようにはなれないかもしれないけど、

きっと誰かのために、みんなのために自分ができることがあるはずだと思います。

そして、その思いや行動により、まばゆいばかりに「かがやく」(文化祭スローガン)

2日間にしようと伝えました。

  

 今朝、あるお母さんから、次のような話をお聞きしました。

「うちの子は尾畠さんのことを、よく知っていて、師匠のように

感じているんです。お話ししていただいて良かったです。」

「それから、子どもが『庁務の先生は、あんなに広い学校内を

一人できれいにしていてすごい。』と話しています。」

 尾畠さんの生き方に共感していること、頑張っている人の姿に

気づける感性が育っていることを、とてもうれしく思いました。